タイトルの通り、2009年テレビ朝日系列放映「仮面ライダーディケイド」を私的にリ・イマジネーションしようというブログです。 同番組、並びスタッフ、石ノ森プロ、東映、バンダイとは一切関係ありません。
2011年6月11日土曜日
4 アギト・電王の世界 -魂のトルネード- その31
「怖くなったのさ。逃げ出したんだよオレは。河原を必死にな。足下がズブ濡れになるのも構わず!」
エクシードギルスに変身するショウイチ、見下す少年に向かって突進、
「行け」
少年の右側より飛び出てくる影、
「ヒトノタチイルベキトコロデハナイ」
ギルスの踵落としを肩で受け止める嘴の鋭い『風のエルロード』。鷲のマスクは怯む事無く、腕と一体化する翼を軽く横振り、
しかしギルスの方が先を行っている、対手の肩に乗せた側を軸足に、バック転で反対の足を摩り上げ風のエル顎へヒット。
「うぉぁぁぁぁ!」
ギルスそのまま再反転で再び踵落とし、即ち『エクシードヒールクロウ』。
「ウォォォォォォォォォォ!」
再び咆哮するエクシードギルスに炎が包む。風のエルが光輪を頭上に掲げ悶え爆破したのだ。
「・・・・ハリキリ過ぎだバカ」
爆圧を生身で受けて、後頭部を高架下の金網にぶつける士。
「やっぱりどう繕ってもダメだよね。最初から一切を書き換えないと。」
「キサマっ!逃げるなぁ!」
少年は既にギルスより数十メートル先まで距離を開けた。瞬きする毎に、同じ直立の構えのままさらに遠退いていく。それを超人的な筋繊維の脚力で跳んで追うギルス。咆哮を上げながら。
立ちくらみが収まらない士は、それを目で追うしかない。士は幻聴と錯覚したが、サイレンが士に近づいて来ている。
「士。」
「やっと見つけた、居場所の居心地はどうだ?」
悲鳴を上げる足腰を無理に奮い立たせ、平然とした顔を作る士。
けたたましいサイレンを切って、ガードチェイサーを停車するG3-X。マスクを取ると、ユウスケの顔が晒される。
「手紙を見た。芦河ショウイチが八代さんにとってどういう人なのか。」
「そうか。」
立ちくらみで思わず手をガードチェイサーカウルに肘をつくが顔だけは平然を装う士。
「八代さんの笑顔を、」
「またあんな思いは、オレも見たくない。」
「オレ、おまえの事分かりかけてきたよ。」
笑顔を向けるユウスケ。
「ボヤっと、するなよ、アンノウンがあいつを狙ってる。」
士はやはり何枚も壁を作る。
「お、おぅ。」
素直に聞いてしまうユウスケは、素直にガードチェイサーのアクセルを吹かせターンさせた。
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