タイトルの通り、2009年テレビ朝日系列放映「仮面ライダーディケイド」を私的にリ・イマジネーションしようというブログです。 同番組、並びスタッフ、石ノ森プロ、東映、バンダイとは一切関係ありません。
2011年6月11日土曜日
4 アギト・電王の世界 -魂のトルネード- その28
「オレからいい加減出て行け!」
ショウイチが叫ぶ。
「目ぇ覚ましやがったこんヤロー!」
ショウイチの肉体より飛び出る光の珠、イマジンだ。
「面倒だな逐一。」
高架下の路上、影に潜んでいたショウイチと士がいた。だが、どこへ潜もうとも、天上より眺めるものは、見逃さない。
「ダメだよ。緻密な世界観が壊れちゃって。キャラもブレまくりだし。掃除しなきゃ。」
『至高のトリアンナ』を振りかざすのは、車両が100キロ近いスピードで行き交う高架上に立つリョウタロウ。
刃を振り上げると天空に巨大な十字架が出現、落下してアスファルトを圧壊させる。
「おまえか、決着をつけてやるぞオイ!」
喚き散らすショウイチ。
「リョウタロウっ、やめてくれリョウタロウ、」
リョウタロウ自身に触れる事はできないものの、周回して威嚇する光の珠。
「避けろ、今のおまえはムリだ、おい、赤いの、ユウスケを呼んでこい!」
虚勢を張るショウイチを体当たりで押し倒し、十字架の爆風から逃れる士。既に光の珠は彼方の方向へ飛び去り、倒れるショウイチと士は地を這って高架下の死角、真下に回り込む。
「なぜだ、なぜそこまでオレを守る?言ったはずだ、おまえはオレを守る力は無いと。」
「少し前の事だ。ある男は必死になってある女を守っていた。女は男の支えがあってはじめて生きられるが、男は女を守ってはじめて、生きられるんだぜ。」
「オレは、違う。」
ショウイチの眼が、怯えた犬のようになった。
「おまえが死ねば、八代が悲しむ。彼女は支えを失う。」
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