2011年7月10日日曜日

5 カブトの世界 -クロックアップ- その34







 どうして私にこんなものを見せるの?

 2人が戦ったら、もうあの夢の通り、世界が破壊されてしまう、どうして、こんな事をするの、2人共どうして戦いをやめないの?バカじゃないの?

 私はいつのまにか耳を塞いで、目をを閉じた。


「大丈夫、まだ世界は破壊されないよ。」


 お爺ちゃんにしがみついた時、息が上がって自分が震えているのが分かった。喉の奥が今でもビー玉が入っているように詰まってる。お爺ちゃんは泣きすがる私の髪を両掌でいつまでも撫でてくれた。


「あれは、カードが守っている。士君を。」


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