それはまたあの夢。
ライダー達が駆けてくる。一直線にあのドピンクの光に向かって。立っているのはディケイド。たぶん士クン。
「来るなら来い、全てを破壊してやる!」
ディケイドが叫んだ。
一斉に群がるライダー達。いままで旅で知り合った人達も、そうでない人達も、あのユウスケの姿も混じって。
「キャ」
私の右すぐ近くで派手な爆発が起こって、私の白いウェディングドレスが激しくはためいて、思わず目を閉じて、耳を塞いだ。
「いくぞ、元凶、リボルケイン!」
恐る恐る目を開けた私の前に、変なライダーが鉄パイプみたいなものを突きつけてきた。私が?なんで?
『ATTACK RIDE BLAST』
私の目の前を光線が横切り、鉄パイプ持ったライダーのベルトに当たる。異常に悶えるライダーにディケイドが走り寄ってきて刀を振るった。私はそんなディケイドの背中を追っていた。
『1、2、3』
「ライダーキック!」
私の間近に真っ赤なライダーが、片足を振り上げて影を差す。
「くそ」
私が考えるよりも早くアタシは突き飛ばされていた。たぶん真っ赤なライダーの足先が頬に擦った程度だと思う。けどその代わり、
「ぐぁ」
突き飛ばしたディケイドが私の代わりにその身に受け、私の隣まで推し倒された。
「ディケイド・・・」
「大丈夫だ、オレが決めて始めた事だ。おまえが悲しむ事じゃない・・・・」
私はただ仮面に包まれた士クンの顔が見たかった。
でも夢だから、無理だった。
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