「スゲー、クレーターになっちまってる、、、、」
衝撃波に身構え、必死になってトレードマークの中折れ帽を抑え、ついでに片足の不自由なライダーを1人支えていた男がいた。
「悪い事は言わん、早く逃げた方がいい。」
カブトは片足で衝撃に耐え切った。むしろ隣のカジュアルスーツの男を片腕で押さえ込んでいた程だ。
「悪い事は言わね、アンタが逃げた方がいいぜ。あの2人を止めねえといけないからな。」
翔太郎は、既にカブトから自身のドライバーを掏り取ってヒラヒラと見せびらかした。
「お婆ちゃんが言っていた。身の程知らずの取り越し苦労程厄介なモノは無い。止めておけ、2人に任せればいい。」
「おめえみてえなキャラクターはな、風都じゃ吐いて捨てる程イんだからな、慣れてんだこっちは。」
といいつつ翔太郎はカブトから手を放してベルトを巻き、今時嵩張りそうな青い携帯の方へ既に集中していた。
『興味深い。だが翔太郎、今回のケースは……』
メモリをペン回ししていた手を止める翔太郎。
「おめえもかよ!・・・・亜樹子がどう・・・・、オレは依頼っ、・・・・分かったぜ相棒、おめえがそんなに押すなら、今は様子見だ、いいか、もしなんかアブねえようならオレは生身でも行くからないいな。」
翔太郎はカブトへ振り返り、アワアワと口を空けて指差す。
「風都じゃ、相棒やおめえのようなやつはゴマンといるんだ、オレはもう慣れっこさ。」
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